Décès de Frederic Franklin

[mizuko]

[本家より]

バレエリュス・ドゥ・モンテカルロなどで活躍した名ダンサー、フレデリック・フランクリンが、土曜日、ニューヨークの病院で亡くなったそうです。　享年98歳。　肺炎による合併症だったようです。

Washington Post に追悼記事が出ています。

1914年6月13日、イングランドのリバプール生まれ。　父親の職業はケータリング業。　幼い頃、両親が購入した蓄音機がきっかけでダンスに興味を持ち始め、地元のバレエ教室には男の子は一人しかいなかったけれど、全く気にならなかったそう。　当時イングランドではプロフェッショナルのダンサーとして活動できる機会は少なく、17歳で渡仏。　アメリカ人歌手のジョゼフィン・ベイカーがスターとしてショーを行っていたキャバレー、カジノ・ドゥ・パリのバックダンサーの職に就きます。　1930年代中ごろにはイングランドに戻り、マカロワ＝ドーリン・バレエに入団。　そこで、バレエリュス・ドゥ・モンテカルロを率いていたレオニード・マシーンの目に留まり、1938年にバレエリュス・ドゥ・モンテカルロに加わります。　マシーンの代表作の一つとなる 「ゲーテ・パリジェンヌ」 の gallant baron （伊達男爵?) 役で主演。　男爵の恋のお相手のつつましい手袋売りの娘役はダニロワでした。

バレエリュス・ドゥ・モンテカルロの一員として、1940年代前半、ハリウッドの映画にも出演しています。

1952年、バレエリュス・ドゥ・モンテカルロが財政上の理由から活動を停止すると、フランクリンはミア・スラヴェンスカと共にバレエ団を立ち上げました。　1957年～1961年には、メアリー・デイと共にワシントン・バレエの監督を務め、その後はナショナル・バレエの創立を手助けしたり、振付家、演出家、教師、バレエマスター、芸術監督として活躍しながらも現役として舞台にも立ち続け、高齢になってもなお、『ロミとジュリエット』 のロレンツォ神父や 『ラ・シルフィード』 のマッジ、『白鳥の湖』 の家庭教師役などで ABT の公演に出演していました。


バレエダンサーとして身体的に非常に恵まれ、テクニシャンでもあり、バランシンやアニエス・デ・ミルも彼からインスピレーションを受けて役を創作しています。　現役スターダンサーとして活躍していた頃には、アレクサンドラ・ダニロワと踊ることが最も多かったですが、ほかにもアリシア・マルコワ、アニエス・デ・ミル、イヴェット・ショヴィレ、モイラ・シアラー、ロゼラ・ハイタワー、マリア・トールチーフ、アリシア・アロンソらとも踊っています。


日本でも公開された映画 『バレエ・リュス ～踊る歓び、生きる歓び』 に出演していましたよね。
ご冥福をお祈りいたします。