Wiener Staatsballett Japan Tour 2018 [5/2018, Tokyo, Osaka]

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去る5月にウィーンでルグリから発表されてました2018年5月の日本公演について、日本での正式発表が出ました！　東京と大阪での公演です。

http://www.bunkamura.co.jp/topics/orchard/482.html


ウィーン国立バレエ　日本公演2018

マニュエル・ルグリ版『海賊』


東京公演： 2018年5月10日（木）～13日（日）　於） Bunkamuraオーチャードホール

大阪公演： 2018年5月中旬　於） フェスティバルホール



キャストやチケット情報等詳細は、秋以降の発表だそうです！

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Bunkamuraより公演の詳細が発表されました！ 東京公演では「ヌレエフ・ガラ」もやることになって、公演日数も増えています～。更に、ルグリご自身も「ル・ランデヴー」（プティ）と『シルヴィア』（ノイマイヤー）からのPDDの2演目に出演予定とか。2020年8月末でウィーン国立を去ることになってますので、カンパニーを率いての来日公演は最後かも？ だからですかね、張り切ってるのが伝わってきます。にしてもどこまでもエネルギーのある方ですよね。。。

そして、『海賊』にはマリインスキーのプリンシパル、キム・キミンの出演が発表されています！
http://www.bunkamura.co.jp/topics/orchard/939.html


ウィーン国立バレエ団 2018年来日公演
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener.html

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春本番！
ウィーン国立の来日公演まではまだちょっとありますが、特別番組が放送されるそうです！橋本清香さん×木本全優さんご夫妻に密着して、来日直前の舞台裏をリポートしてくれるみたいです。BSですが、見られる方は是非～。

http://www.bunkamura.co.jp/s/topics/orchard/1320.html

「世界最高峰ウィーン国立バレエ団
栄光をつかんだ日本人夫婦ダンサーの軌跡」

【放送日時】
2018年4月1日(日)13:00～13:54 BS-TBS

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BS-TBSの特番、インタビューが主でしたが、飾らない部分の話がたくさん聞けて、面白かったです。稽古場の映像も十分ありました～。ルグリのレッスン風景も！ ルグリは2020年の芸術監督退任を個人的な理由と言っていましたね。次の挑戦に向けた決断とのことでしたが、さて、次の挑戦とは？？？ 気になります。


ところで、ウィーン国立来日公演の特設サイトができたそうですので、リンクを貼っておきまーす！

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/

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「ヌレエフ・ガラ」のキャストが発表されました！ ルグリは「ランデ・ヴー」をマリア・ヤコヴレワと、『シルヴィア』からのPDDをイリーナ・ツィンバルと踊ります。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1354.html

「ヌレエフ・ガラ」〈5/9(水)18:30、5/10(木)14:00〉

『ワルツ・ファンタジー』
振付：ジョージ・バランシン　　音楽：M.グリンカ

ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック
エレーナ・ボッターロ、アデーレ・フィオッキ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、マディソン・ヤン


『Opus 25』
振付：エノ・ペシ　　音楽：F.ショパン

マリア・ヤコヴレワ、エノ・ペシ
ピアノ演奏：イゴール・ザプラヴディン


『ヨゼフの伝説』より
振付：ジョン・ノイマイヤー　　音楽：R.シュトラウス

ヨゼフ：デニス・チェリェヴィチコ
ポティファルの妻：レベッカ・ホーナー


『ソロ』
振付：ハンス・ファン・マーネン　　音楽：J.S.バッハ

木本全優、リハルド・サボー、ジェロー・ウィリック


『ペール・ギュント』より“パ・ド・ドゥ”
振付：エドワード・クルーグ　　音楽：E.グリーグ

ニーナ・トノリ、ダヴィデ・ダト


『ランデヴー』より
振付：ローラン・プティ　　音楽：J.コスマ

マリア・ヤコヴレワ、マニュエル・ルグリ


『マーマレーション』より
振付：エドワード・リアン　　音楽：E.ボッソ

ニーナ・ポラコワ、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、ニキーシャ・フォゴ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、ガラ・ヨヴァノヴィチ、 アニータ・マノロヴァ、スーザン・オパーマン
ロマン・ラツィック、ヤコブ・フェイフェルリック、ミハイル・ソスノフスキ、レオナルド・バジリオ、フランチェスコ・コスタ、ジェロー・ウィリック、イゴール・ミロシュ、トリスタン・リーデル、ジョルト・トゥルック


『ル・シーニュ 白鳥』
振付：ダニエル・プロイエット　　音楽：O.ヴォイチェホヴスカ

ケテヴァン・パパヴァ


『コンチェルト』より第2楽章
振付：ケネス・マクミラン　　音楽：D.ショスタコーヴィチ

リュドミラ・コノヴァロワ、ロマン・ラツィック
エレーナ・ボッターロ、アニータ・マノロヴァ、芝本梨花子
リハルド・サボー、ドゥミトゥル・タラン、アンドレイ・テテリン


『赤のジゼル』より
振付：ボリス・エイフマン　　音楽：P.I.チャイコフスキー

オルガ・エシナ、ウラジーミル・シショフ


『ストラヴィンスキー・ムーヴメンツ』より
振付：アンドラーシュ・ルカーチ　　音楽：I.ストラヴィンスキー

アリーチェ・フィレンツェ、木本全優
イオアンナ・アヴラアム、ジェームス・ステフェンス、
ニキーシャ・フォゴ、アレクサンドル・トカチェンコ
ズヴェヴァ・ガルジューロ、アルネ・ヴァンデルヴェルデ
ジェロー・ウィリック


『シルヴィア』より
振付：ジョン・ノイマイヤー　　音楽：L.ドリーブ

イリーナ・ツィンバル、マニュエル・ルグリ


≪ヌレエフ・セレブレーション≫
振付：ルドルフ・ヌレエフ　　構成：マニュエル・ルグリ
音楽：P.I.チャイコフスキー、A.グラズノフ

　『くるみ割り人形』
　第2幕より“パ・ド・ドゥ”
　橋本清香、レオナルド・バジリオ

　『ライモンダ』
　第3幕より ヘンリエットのヴァリエーション
　ナターシャ・マイヤー

　第3幕より 4人の騎士の踊り
　フランチェスコ・コスタ、トリスタン・リーデル、ドゥミトゥル・タラン、アルネ・ヴァンデルヴェルデ

　クレメンスのヴァリエーション
　ニキーシャ・フォゴ
　ニーナ・トノリ、アニータ・マノロヴァ（日替わり）
　芝本梨花子

　第2幕より アブデラーマンのヴァリエーション
　ミハイル・ソスノフスキ

　サラセン人の踊り
　ズヴェヴァ・ガルジューロ、フランチェスコ・コスタ

　第2幕より ライモンダのヴァリエーション
　ニーナ・ポラコワ

　『白鳥の湖』
　第1幕より パ・ド・サンク
　ヤコブ・フェイフェルリック、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、
　スコット・マッケンジー、リハルド・サボー

　第1幕より 王子のヴァリエーション
　デニス・チェリェヴィチコ

　第3幕より スペインの踊り
　レベッカ・ホーナー、ガラ・ヨヴァノヴィチ、アレクサンドル・トカチェンコ、アンドレイ・テテリン
　第3幕より 黒鳥のパ・ド・ドゥのコーダ
　リュドミラ・コノヴァロワ、木本全優

翌日は会社を休みたいってくらいのこの長大なヌレエフ・ガラのハイライト映像が公開されてます～。プロイエットの「ル・シーニュ」、面白そうです。
https://youtu.be/jT4fqjXmbf4

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関東ローカル放送ですが、TBSアカデミーナイトGでウィーン国立の来日公演が特集されるそうです。放送は明日4/24（火）の夜27:08～です！

アカデミーナイトG
http://www.tbs.co.jp/academy-n/

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公式サイトのトピックスでは、今回ゲストのキミン・キムが紹介されてます。どうぞ！

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/

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真新しい情報はない感じですが、madame FIGARO.jpの記事です。ルグリへの動画インタビューも埋め込まれてまーす。

https://madamefigaro.jp/culture/feature/180427-wiener-staatsballett.html

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ウィーン国立の来日公演が目前となりました。御一行は本日日本上陸かと。明日にはルグリがNHKのごごナマにご出演です！

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/

「ごごナマ」
2018年5月7日（月）13:00～　NHK総合
http://www4.nhk.or.jp/gogonama/x/2018-05-07/21/7124/2710095/

ルグリは15:08～16:00の枠に生出演の予定だそうです。録画の予約を忘れずに！

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[本家より]

ウィーン国立のスレッドにもアップしましたが、ウィーン国立バレエが Instagramを始めたそうです。来日公演の裏側もキャッチできるかも?!

https://www.instagram.com/wienerstaatsballettofficial/

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ルグリが昨日来日、御一行は今日日本上陸だったようですね。失礼しました～。

で、今日はルグリ＆キム・キミンでのリハーサルを記者に公開、そのあと懇談会も催されたそうで、早速レポートが Bunkamuraのサイトに上がっていますよ！

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1454.html


ダンソマニは残念ながらGW明けの月曜日に会社を休む勇気はなく、レポートを読んで密かに盛り上がってます。


しかし、今日は公開リハーサルと記者懇談会に加えてNHKごごナマ出演とは、ルグリさん、ほんとにエネルギッシュです。ごごナマはちょっとだけで、もったいなかったですけど！

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上演時間についても発表されてますが、おぉ、キャスト変更のお知らせが・・・。ダヴィデ・ダト、ニーナ・トノリ、ニキーシャ・フォゴら既に馴染みのあるダンサーが怪我のため降板とのことです。

これによるキャスト変更は以下のとおり。
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1447.html

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上演時間はこちら：

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1455.html

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今日から『海賊』ですね。夜のキム・キミンの公演を見に行きますが、その前に初日のヌレエフ・ガラの感想をアップします！

「ヌレエフ・ガラ」はルグリ芸術監督の情熱が詰まった盛り沢山のプログラム。GW明けの平日に全部見きれる体力が残っているか自分が心配だったのですが、けっこうあっという間でちゃんと全部見られました。PDDばかりではなく、且つコンテよりでもバラエティに富んだ構成だったのがよかったです。しかもコンテンポラリーの作品選びが良かった！ このあたりさすがルグリさんと言えるでしょう。ダンサーたちもクラシックよりコンテンポラリーのほうがよかったというのは、昨今の若者たちの傾向かもしれません。そしてプリンシパルたちは、プリンシパルの仕事をきっちり見せてくれました。その上にもっとも心を掴まれたのは、ルグリが踊った「シルヴィア」。イリーナ・ツィンバルも踊り終えた後は感情が入り込みすぎてしまったかのような表情を見せてました。

5/7付キャスト変更発表後のキャスト：
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/ticket.html


「ヌレエフ・ガラ」　〈5/9(水)18:30、5/10(木)14:00〉

『ワルツ・ファンタジー』（振付：ジョージ・バランシン／音楽：M.グリンカ）
ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック
エレーナ・ボッターロ、アデーレ・フィオッキ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、マディソン・ヤン

若手ホープカップルがリードするバランシンでの幕開け。ただ少しスロースタートといった印象でした。この作品はそれなりには踊れるけれど、その上となると、実はとても難しい作品なのかもしれません。音が取れているようで取れていない感じ。コールドの中で一人ちらっと光るダンサーがいましたが、どなたでしょう。


『Opus 25』（振付：エノ・ペチ／音楽：F.ショパン）
マリア・ヤコヴレワ、エノ・ペチ
ピアノ演奏：イゴール・ザプラヴディン

すれ違う男女の心の揺れを描いた作品。椿姫の黒のPDDの曲だったのも一層もの悲しさを感じさせます。振付はポワントを履かないコンテンポラリー。舞台上でピアノが演奏され、ところどころでそのピアノとも絡むシーンがありました。

レベランスの時、ピアニストさんが黒地にシルバーのラメ、裏地は金といった燕尾服を着ているのを発見。作品の雰囲気と全然合ってない～のが思わず笑いのツボにはまってしまいました。


『ヨゼフの伝説』より（振付：ジョン・ノイマイヤー／音楽：R.シュトラウス）
ヨゼフ：デニス・チェリェヴィチコ
ポティファルの妻：ケテヴァン・パパヴァ

奴隷の美少年ヨゼフを豪商ポティファルの妻が誘惑する官能的な（ちょっと刺激の強い）PDD。ケテヴァン・パパヴァの表現力が素晴らしかった！


『ソロ』（振付：ハンス・ファン・マーネン／音楽：J.S.バッハ）
木本全優、リハルド・サボー、ジェロー・ウィリック

タイトルは「ソロ」ですが、出演するのは3人の男性ダンサー。でもタイトル通り代わる代わる舞台に現れそれぞれソロで踊ります。バッハの早い旋律にとにかくパが詰め込まれていて常時ハイスピードに動かないといけないのですが、3人ともとても良かった！ ちょっとコミカルな味付けもあって、楽しみました。一番キレがあったのはリハルド・サボー。ジェロー・ウィリックの個性も良かった。


『ペール・ギュント』より“パ・ド・ドゥ”（振付：エドワード・クルーグ／音楽：E.グリーグ）
アリーチェ・フィレンツェ、ヤコブ・ファイフェルリック

2015年に世界初演されて、今シーズンにウィーンのレパートリーに入った作品。蕩児ペールと純真なソルヴェイのPDDで、完全なコンテンポラリーでしたが、すごく良かった！ 幕開けにバランシンを踊ったフェイフェルリックもこちらのほうが明らかにいいです。アリーチェ・フィレンツェも可愛らしくてよかった。


『ランデヴー』より（振付：ローラン・プティ／音楽：J.コスマ）
イリーナ・ツィンバル、マニュエル・ルグリ

昨年の「ルグリ・ガラ」に続いての「ランデヴ―」です。私はルグリにはこの作品は全く合わないと思うのですよね。動きが華やかでキラキラしてて、こんな悪女に出会っても素晴らしくエスコートしてしまいそうな曇りのない人ですもの。街の若者のリラックスした感じはどうしてもないような気がして・・・。
それでも「ルグリ・ガラ」のときは、ゲランのこちらが凍りつくような迫力のある素晴らしいパフォーマンスで見応えがあったのですが、ツィンバルは線が細くて優しすぎる気がしました。

ただ、ルグリさんの死にっぷりはなかなかでしたよ。


『マーマレーション』より（振付：エドワード・リアン／音楽：E.ボッソ）
ニーナ・ポラコワ、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、
ガラ・ヨヴァノヴィチ、 アニータ・マノロヴァ、スーザン・オパーマン、マディソン・ヤン、ロマン・ラツィック、ヤコブ・フェイフェルリック、ミハイル・ソスノフスキ、レオナルド・バジリオ、
フランチェスコ・コスタ、ジェロー・ウィリック、イゴール・ミロシュ、トリスタン・リーデル、ジョルト・トゥルック

こちらもコンテンポラリー。ニーナ・ポラコワがプリンシパルの仕事をしました。結構面白かったのですが、2日経ったら思い出せなくなっています。あれ。

ちなみに、ヤコブ・フェイフェルリックはこの時点で当夜3曲目。後半もまだ踊ります。



― 休憩 ―


『シーニュ 白鳥』（振付：ダニエル・プロイエット／音楽：O.ヴォイチェホヴスカ）
ケテヴァン・パパヴァ
川西凛空（Kバレエスクール）

アンナ・パヴロワが踊る「瀕死の白鳥」が創作の出発点とのことで、パヴロワの映像も部分的にプロジェクションで使用し、衣装のチュチュはパヴロワが着用していたようなチュチュの上にごんと大きな羽がついているものでポワントで踊られます。ですが、動きはかなりグロテスク。音楽もオリジナルの現代曲とのこと。死に際にもがき苦しむ白鳥を見つけて目が離せない少年も出てきます。その少年の目の前で、少しも美しくなく白鳥は息絶えるという、かなり強烈な作品でした。すごく気に入りました。ケテヴァン・パパヴァがこの作品でも本当に素晴らしかった！ 彼女にしか出せないものを持っているダンサーと思います。


『コンチェルト』より（振付：ケネス・マクミラン／音楽：D.ショスタコーヴィチ）
リュドミラ・コノヴァロワ、ロマン・ラツィック
エレーナ・ボッターロ、アニータ・マノロヴァ、芝本梨花子
リハルド・サボー、ドゥミトゥル・タラン、アンドレイ・テテリン

美しい作品であろうことは知っているけど絶対眠ってしまいそうと思っていたら、コノヴァロワとラツィックのプリンシパルの仕事ぶりがとてもよくて、しっかり味わえました。


『赤のジゼル』より（振付：ボリス・エイフマン／音楽：P.I.チャイコフスキー）
オルガ・エシナ、ウラジーミル・シショフ

長身の二人がダイナミックでアクロバティックなリフトを多用したエイフマンの振付を踊ると、本当に迫力があります。二人ともロシア人なだけに、ロシアを強く感じさせるPDDでした。


『ストラヴィンスキー・ムーヴメンツ』より（振付：アンドラーシュ・ルカーチ／　音楽：I.ストラヴィンスキー）
アリーチェ・フィレンツェ、木本全優
イオアンナ・アヴラアム、ジェームス・ステフェンス、
フィオーナ・マクギー、アレクサンドル・トカチェンコ
ズヴェヴァ・ガルジューロ、アルネ・ヴァンデルヴェルデ
ジェロー・ウィリック

振付のルカーチはウィーン国立の現役のドゥミソリストです。2014年初演の作品とのことですが、確か、毎シーズンウィーンで行ってる現役ダンサーが新作を発表するプログラムでストラヴィンスキーがテーマになった時に創作された作品だったような・・・。思っていたよりずっと面白くて、とても魅力的な作品でした。最初にPDDを踊った二人が特に完成度が高かったです。


『シルヴィア』より（振付：ジョン・ノイマイヤー／音楽：L.ドリーブ）
イリーナ・ツィンバル、マニュエル・ルグリ

最後の別れのPDDです。ルグリが踊るアミンタの真っ直ぐな想いとそれを受け入れることができないシルヴィア。ツィンバルの繊細さがピタリとはまって、とてもエモーショナルなPDDでした。思わず涙。最初に書いた通り、踊り終えた後、ツィンバルは感情が入り込みすぎてしまった様子でした。


≪ヌレエフ・セレブレーション≫
振付：ルドルフ・ヌレエフ (マリウス・プティパとレフ・イワーノフに基づく)
構成：マニュエル・ルグリ
音楽：P.I.チャイコフスキー、A.グラズノフ

ヌレエフの振り付けたクラシック作品からの抜粋が、文字通り畳みかけるように踊られます。

『くるみ割り人形』
第2幕“パ・ド・ドゥ”よりアダージオ
橋本清香、レオナルド・バジリオ

清香さんはこの作品のみの登場。拍手で迎えられました。
バジリオは普段この作品を踊ってないのですかね。ちょっとサポートに雑な箇所があって、ひやひやさせられたりもしましたが、清香さんのオーラでカバー。しかし、最後の男性のアラベスクにクララが乗っかる曲芸的なリフトが、頑張りすぎてまさしく曲芸的になってしまって、やや苦笑いです。


『ライモンダ』
第3幕より
ヘンリエットのヴァリエーション
ナターシャ・マイヤー

若々しく爽やかで、見ていて清々し気持ちになるような踊りでした。


4人の騎士の踊り
スコット・マッケンジー／トリスタン・リーデル、ドゥミトル・タラン、アンネ・ヴァンデルヴェルデ、ジェロー・ウィリック

こちらも見ていて気持ちの良いパドカトル。

　　
クレメンスのヴァリエーション
アデーレ・フィオッキ
ニーナ・トノリ、アニータ・マノロヴァ（日替わり）、芝本梨花子

音楽の出だしに音響側のミスがあり、何度かやり直すというハプニングがありましたが、ダンサーたちはとても落ち着いて対処していました。アデーレ・フィオッキの脚が美しく、踊りも輝いていてとても良かったです。


第2幕より
アブデラーマンのヴァリエーション
ミハイル・ソスノフスキ

ソスノフスキが野性的な魅力を発揮していました。観客にうけてましたよ。


サラセン人の踊り
ズヴェヴァ・ガルジューロ、フランチェスコ・コスタ

ソリストだけだったのがちょっと寂しかったですが、エネルギッシュに踊られました。


ライモンダのヴァリエーション
ニーナ・ポラコワ

アブデラーマンのエスコートで登場。実際の2幕の雰囲気を感じさせる演出です。ポラコワはコンテンポラリーのほうがずっといいです。


『白鳥の湖』
第1幕より
パ・ド・サンクよりコーダ
ヤコブ・フェイフェルリック、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、
スコット・マッケンジー、リハルド・サボー

王子＋2組のカップル。フェイフェルリックは4曲目にして2曲のコンテンポラリーの後に白タイツの王子でしたが、そつなくこなします。若い王子がぴったりの容姿なのが素晴らしい。
2組のカップルも良く動いてルグリ監督の要求によく応えていたと思います。


王子のヴァリエーション
デニス・チェリェヴィチコ

プリンシパルとしてきっちり仕事をしていました。


第3幕より
スペインの踊り
ガラ・ヨヴァノヴィチ、アライア・ロジャース＝ママン、アレクサンドル・トカチェンコ、アンドレイ・テテリン

残念ながら、かなりの薄味でしたねぇ。


黒鳥のパ・ド・ドゥよりコーダ
リュドミラ・コノヴァロワ、木本全優

本当にコーダだけで、これを受け持つダンサーはけっこうプレッシャーだし、これをやらせるのは酷な気もしましたが、木本さんの動きの美しさにハッとさせられました。白タイツのほうが綺麗に見えるなんて。ジュテアントルラッセが本当にきれいでしたよ！

一方のコノヴァロワはグランフェッテでテクニシャンぶりを発揮。といっても、この日はこれだけで盛り上がっちゃうほどではなかったです。（ほんとに酷ですよ、ルグリさん）


最後は『ライモンダ』のフィナーレを全員で。様々な衣装のままだっただけに、より一層祝祭的でした。しめて3時間の「ヌレエフ・ガラ」、楽しみました！

カーテンコールは私は最後まではいられなかったのですが、きっと長く続いたことでしょうね。


Bunkamuraの twitterで写真が数枚公開されていまーす。「シルヴィア」、「マーマレーション」、「赤のジゼル」と集合写真です。どうぞ！
https://twitter.com/Bunkamura_info/status/994574825287921665/photo/1

[mizuko]

あ、昨日付で『海賊』のキャストに更に変更があることが発表されてますね。ニーナ・トノリとニキーシャ・フォゴのツアー降板による変更で、5/7付では発表されてなかった分のようです。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener/topics/1466.html