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mizuko
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Posté le: Sam Mai 25, 2013 4:45 pm Sujet du message: |
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日本公演、名古屋ではじまりましたね~。 東京公演は来週ですが、5/31(金)と6/1(土)夜のチケットがまだありということで、e+ からメールが来たりテレビCMが流れたりしてます。 やっぱりマチューの公演のほうは完売みたいですね。
公式サイトの更新もほとんどありませんし、本家からキャストの詳細情報なんかも来てません。 東京公演に向けたプロモーションの企画もなさそうで、アップできる情報が何もないのが残念。
名古屋公演をご覧になった方の感想をお待ちしていま~す。
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Posté le: Lun Mai 27, 2013 12:38 am Sujet du message: |
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幕間のオテロのデズデモーナは、シャルロット・ランソンもしくはマリオン・バルボーというキャストのようですね。
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futaba
Inscrit le: 16 Aoû 2009 Messages: 94 Localisation: Japon
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Posté le: Mar Mai 28, 2013 10:30 am Sujet du message: |
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mizukoさん、25日(土)だけですが、名古屋まで行くことができました。
ちなみに25日のデズデモーナ役は、マリオン・バルボーでしたよ。
ルフェーブル監督の講演会にも参加できました。
この企画、もしmizukoさんがアップして下さらなかったら、「知らなかった~」で終わってました。
心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました!
講演会は、前半がルイ14世によるバレエ創成期のお話し。後半はバレエ近代史。その後ビデオ上映がありました。
ルフェーブルさんの服装は、黒地に灰緑の大ぶりな柄の入ったジャケットに、黒のパンツと靴でした。
初めこそ椅子に座っておられましたが、すぐに立ち上がり、身振り手振りを加えて丁寧に説明してくださいました。
前半のバレエ創成期のお話しは「規律」がキーワードでした。
・ ルイ14世はヴェルサイユ宮殿全体をひとつの舞台と考え、ダンスをその構成要素に加えるため規律を持たせ、バレエにまで昇華せしめた。
・ 彼自身、たいへんスター性のある人物で、自身も舞台に立った。
・ 彼がバレエに望んだ規律は、ヴェルサイユ宮殿の建造物や、庭園や、宮中儀礼における規律と同等であり、共通のものである。
・ その規律は、彼が設立し今年300年の節目を迎えたバレエ学校に、いまも連綿と受け継がれている。(生徒たちの礼儀正しさを強調)
というようなお話しでた。
ルフェーブルさんが「私もダンサーでしたから」と前置きしたうえで、バロックダンスの大変エレガントなステップを披露してくださる、という場面もありました。
バロックダンスでは「絶対に背中を見せてはいけない」のだそうですね。
後半は、物語バレエの誕生からバレエ・リュスを経てヌレエフまで、駆け足で。
振付家やダンサー、音楽家、忘れちゃいけない某興行師などの名が、書き留められないほどたくさん挙がりましたが、要は、
・ フランスのバレエが、いかに諸外国の影響を受け、吸収、発展してきたか。
・ フランスのバレエは、古典を大切にしつつも、常にオープンで前へ進む(べき)ものである。
ということでした。
チュチュの変遷や、男性ダンサーと女性ダンサーの役割の変化にも触れ、
「今日はフェミニズムの講義ではありませんけどね」と笑いながら、
「男性ダンサーが女性ダンサーをリフトしたり、奉仕したりしていた時代、実社会では得てして女性の地位が低かった」のだと。
それらをふまえ、
・ ジョゼ・マルティネスはスペイン人(外国人)だが、「天井桟敷の人々」は素晴らしいフランス・バレエである。
・ 御自身の芸術監督としての役割を「20世紀から21世紀に向け、道を開くこと」と考え、オペラ座で上演する古典バレエと現代バレエのバランスに心を砕いた。
・ 次期芸術監督のミルピエ氏について、「好奇心があり、優秀でオープンな人物。信頼している」 「フランス・バレエは、枠に閉じこもるのではなく、流動的であるべき。互いに理解しつつ良いものをつくることが大切」
と総括されました。
その後15分ほど、次のビデオが次の順で上映されました。
Air, Signes, Rubis, Paquita, Les Enfants du Paradis, La Source, Orphee et Eurydice, Appartement, O Zlozony/O Composite, Bolero(Cherkaoui/Jalet)
全部で15分ですから、それぞれとても短かかったのですが、始めて見るキャストのものもあり、興味深かったです。
実はこの後、質疑応答が予定されていました。
でもすでに20分も時間オーバーしていたため、キャンセルされてしまいました。残念~。
さて、「天井桟敷の人々」の公演です。
オペラ座の皆さん、時差にも負けず、気温差にも負けず、立派な舞台でした。
会場に合わせた様々な演出が楽しかったです。
東京公演に行かれる皆さん、ぜひ早めに会場に行かれて雰囲気をお楽しみください。
主役クラスはNHKで放映されたものから年月を経、よろしく熟成された感。
細かい表情が見たいし面白いから、眼鏡かけたり双眼鏡のぞいたり、忙し~ったら!
脇役では、フロリモン・ロリユーが溌剌とした元気なお巡りさんで良いな~と思ったら、他の役でもあちこち出て来て常に目立つ。
また、バレリーナ役のシャルリーヌ・ジザンダネが小気味良いダンスで会場に支持されていました。私はというと、もっと似合う衣装を彼女に着せてあげたかったです。
それから古着商ジェリコにけっこう目が行ったのは、この役の存在感なのか、演じたブルノ・ブシェが良かったのか?
本当によくここまで上手くバレエ化したな~と思います。
思いますが、でも、小学生の頃、初めてこの映画をテレビで見たときほどには胸がしめつけられないのは、何故?
見た順番かな? 歳かな? やだな。
ところで、《オテロ》の場所取りに命を懸けるのはやめましょう。危ないです。
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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futaba
Inscrit le: 16 Aoû 2009 Messages: 94 Localisation: Japon
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Posté le: Mer Mai 29, 2013 5:00 pm Sujet du message: |
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futaba さん、ありがとうございます!
実は、今日行われた 『天井桟敷の人々』 東京公演のゲネプロに行ってきました~! 思っていたよりずーっと面白かったです!
キャストは、マチュー・ガニオ×イザベル・シァラヴォラ、カール・パケット、レティシア・プジョル、バンジャマン・ペッシュ、クリストフ・デュケンヌ、オレリア・ベレ (バレリーナ)、キャロリンヌ・バンス (エルミーヌ夫人)、シャルロット・ランソン (デズデモーナ)。
古典のグランドバレエを観た後のようなスッキリ感はないけれど、見る所がいっぱいで、これは映像では捉えきれません。 集中力を使い過ぎて、頭が疲れたくらいです。 ダンサーたちがこの作品にずいぶん馴染んだからなのか、主要キャストたちは非常に表現力豊かに演じ踊っていましたし、全編通してオペラ座のダンサーたちの素敵さを再確認。 もちろん眼福でもありました。 せっかく日本に来てるんだから、観ないわけにはいかないと思いましたよ~。
気になる劇中劇の 「オテロ」 は、文化会館ロビーのクローク側に降りる階段を使ってました。 間近に見るカール・パケット、ひゃ~、かっこいい~☆ 付近の女性達のテンションと体温が明らかに上がったのがわかりましたよ。 私もですけど。 シャルロット・ランソンも美しかったですよ~。
ガルニエでの上演時には客席も使う演出ですが、東京文化会館は舞台から客席が遠かったりするからか、伯爵やエルミーヌ夫人が舞台上の劇中劇を観劇するシーンは舞台のエプロン部分を使ったりしてました。
今日のゲネプロには何らかの招待で観に来ていた観客がけっこういて、第2幕が始まる前に、ブリジット・ルフェーブルさんからご挨拶がありました。 この作品を日本で上演できて嬉しいとおっしゃってましたよ。 振付のジョゼ・マルティネスも来日中で、ルフェーブルさんが改めてご紹介。 マルチネスが芸術監督を務めているマドリッドのスペイン国立ダンス・カンパニーが来日することになったときは、是非観てね!とも宣伝してました。 アニエス・ルテステュの紹介もあり、アニエス、手を振ってくれました~。 素敵でした。 来年3月の来日公演で来てくれるかどうか確定してないので、気になっている方は観ておくほうがいいかも。 ほか、今日は出番なしのステファン・ビュリヨン、メラニー・ユレルも客席に。 あと、見間違いでなければ、ジョシュア・オファルトもいましたよー。
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Posté le: Jeu Mai 30, 2013 3:05 pm Sujet du message: |
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東京公演開幕しましたね! 今日は観にいけなかったんですが、いらした方、いかがでしたか? 楽しかったでしょう~。
マチュー主演の土曜日昼の公演はチケット完売ですが、明日と土曜日夜はまだあるそうで、今回主催のTBSさんのご好意で、ダンソマニ読者にはドリンク券を付けてくださることになりました。 直前ですので、予約は電話のみ受付、当日受け取りだそうです。
Citation: |
ダンソマニをご覧になった方に特別にドリンク券をサービス致します!
ダンソマニをご覧になった旨を必ずお伝え下さい!
券種S席・A席 公演により限りがございます。
ご予約・お問い合せ チケットスペース 03-3234-9999
(月〜土 10:00〜18:00)
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こういった作品はNBSの公演ではやってくれないですし、 ちゃんと振付があって踊りがある作品だし、ルテステュもあと少ししか見られませんもん。 ま、幕間はコーヒー飲んでる場合じゃないですけど!
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Thes
Inscrit le: 22 Mai 2012 Messages: 69
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Posté le: Ven Mai 31, 2013 5:44 am Sujet du message: |
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mizukoさん、皆様、こんにちは。
チケットが手に入らず、あきらめていた昨日の公演、奇跡的に直前に手に入り、見てきました!
予想以上の素晴らしさでした。
主要登場人物の、それぞれが、愛しているのに思い通りにならない感情が、胸に迫りました。
ガランス、バチストの切ないパ・ド・ドゥはもちろんのこと、侯爵、ナタリーの思いも切ない!
futabaさんとは反対かもしれませんが、映画以上のドラマを感じました。
(私が、若いころの感情を忘れているだけ?)
その他、私の心をとらえたもの。
なんといっても衣装の素晴らしさ!エレガントで洗練されてスタイリッシュ。
音楽。バイオリンの切ない響き。
パケットのオテロのカッコよさ。
役者のペッシュ。
そして、なんといってもマルチネズの演出!
とりあえずこの辺で。
今日も見に行くので、どう違うのか楽しみです。
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haydn Site Admin
Inscrit le: 28 Déc 2003 Messages: 26660
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Posté le: Ven Mai 31, 2013 10:30 pm Sujet du message: |
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With special permission obtained by Mizuko from the organizers of the POB Japan Tour, two pictures taken by the famous Japanese dance photographer Hidemi Seto, featuring Isabelle Ciaravola and Mathieu Ganio in Les Enfants du Paradis :
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Thes
Inscrit le: 22 Mai 2012 Messages: 69
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Posté le: Sam Juin 01, 2013 9:14 pm Sujet du message: |
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mizukoさん、haydnさん、ありがとうございます。
31日夜公演見てきました。
これも、行けるかどうかわからなかったので、2日前にチケット取ったばかり。
本当に、2公演見る機会に恵まれたことに感謝します。
夢のような素敵な時間でした。今でも幸せな気分です。
大好きなビュリオンと美しいルテスチュ、どんな舞台を作ってくれるか楽しみでした。
マチューがバチスト自身の性格から内気で思うように行動に表せないやるせなさを表現しているのに比べ、ビュリオンは田舎の純朴な青年がうまく思いを伝えられなくて苦しんでいるように思えました。
配役も同じだし、ちょっと椿姫が重なってしまいました。
パリの香りがより強く感じられたのは、第1キャストだったかもしれません。
伯爵はヤン・サイズ、なかなか良かったですが、デュケンヌの、抑制された悲しみの表現に一日の長を感じました。
ナタリー役のユレルは、雰囲気はピッタリで好演でしたが、私は、プジョルの繊細な踊りに引き込まれました。
ラスネールのペッシュ、鉄板で余人に代えがたい。
でも、ブザールのラスネールもどんな風に演じるか見てみたくはあります。
どなたか、レポートお願いします。
パケットの素晴らしさを再確認しました。
美しいのは言うまでもありませんが、出ずっぱりで、ガランス、エルミーヌ、バレリーナ、デズデモーナと、相手を変えて、休む暇もなく踊って、すごい体力。
そして、しゃれた演技で伊達男がぴったりでした。
それから、特筆すべきは、エキストラの子供たち。特にバチストの子供役の男の子は、2日ともとても自然で、親子の愛にあふれたパ・ド・トロワで、そのあとの悲劇を強く印象付けました。
幕間のオテロはどなたかがyou-tubeに投稿してくださってます。
天井桟敷の人々、と、東京文化会館で検索してください。
切ない悲劇なんだけど、こんなに観客を楽しませる工夫一杯の作品を作ってくれたマルティネズとそのスタッフに感謝します。
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mizuko
Inscrit le: 16 Avr 2006 Messages: 15000 Localisation: tokyo
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Posté le: Dim Juin 02, 2013 1:39 pm Sujet du message: |
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Thes さん、ありがとうございます! 主役のビュリヨンとルテステュもですが、ユレルのナタリーとヤン・サイズの伯爵がすごく気になっていました。 そう、エキストラの子供たちがとてもリラックスして舞台に立っていましたよね。 動画の情報もありがとうございます~。 私ももう少し長い感想を書きましたので、どうぞ。
パリ・オペラ座バレエ 日本公演 2013
ジョゼ・マルティネス 『天井桟敷の人々』 Les Enfants du Paradis
2013年6月1日(土) 13:00開演
東京文化会館
振付: ジョゼ・マルティネス
音楽: マルク=オリヴィエ・デュパン
<主要キャスト>
ガランス: イザベル・シァラヴォラ
バティスト: マチュー・ガニオ
フレデリック・ルメートル: アレッシオ・カルボネ
ラスネール: バンジャマン・ペッシュ
ナタリー: レティシア・プジョル
エルミーヌ夫人: キャロリーヌ・バンス
モントレー伯爵: クリストフ・デュケンヌ
バレリーナ: シャルリーヌ・ジザンダネ *キャスト表はオレリア・ベレですが、間違いなくジザンダネでした。
デズデモーナ: マリオン・バルボー *こちらもキャスト表はバルボーですが、シャルロット・ランソンだったかも。
指揮: ジャン・フランソワ・ヴェルディエ
演奏: シアター オーケストラ トーキョー
バイオリン: Thibault Vieux
ピアノ: Michel Dietlin
コントラバス: Simon Delfin
コルネット: Paul Lepicard
アコーディオン: Anthony Millet
パーカッション: Stephane Chauveau
チケット完売というだけに、本当に大入り満員、開演前から穏やかな熱気に包まれ、終演後は高揚感に劇場全体が満たされる、そんな良い公演でした。 この日は3階席からの鑑賞だったのですが、上の階のほうが音楽がよく届き、舞台の奥のほうの動きもよく見えて楽しめました。 幕間の 「オテロ」 も上の階から。 残念ながらガラスが張ってあるため、音楽が聞こえなかったんですけど、あと見切れたりもしましたが、十分に見られましたよ。
主要キャストのモントレー伯爵までは、ナタリー役を除いて全てオリジナル・キャストです。 結局映画のほうは2008年秋の初演の時に DVD を手に入れておきながらまだ見てないので、ここから先はマルティネスの 『天上桟敷・・・』 を見て感じたことになりますが・・・
昨日ちょこっと書きましたが、アレッシオ・カルボネのフレデリック・ルメートルがとても魅力的でした! ゲネプロで見たカール・パケットもそれはそれはかっこよく☆て良かったんですけど、超一級のスターというより売り出し中の庶民的な役柄のルメートルにはカルボネのほうがハマる気がします。 陽気で人がいい女ったらしの伊達男、イタリア人気質も生かされているのではないかと。 ライオンの着ぐるみのシーンも愉快に演じてましたね~。 第2幕最初の 「ロベール・マケール」 では、ちょっとキザにかっこつけてという具合で、ムーンウォークまでサービスしてくれましたが、クリーンなテクニックを大披露してくれてスッキリ爽快。 そういえば、この直前の舞台稽古シーンで、黒子さんが舞台を横切ったあとに出てきちゃったあのライオンもカルボネ? 稽古をつけてたジョゼに蹴飛ばされてましたけど。 ちなみに、黒子さんもちょっと遊んでて楽しかったです。 1階の客席にも登場してたのかしらん。
ナタリー役のレティシア・プジョル、今回が初役ですかね。 ナタリーには "いじらしさ" がほしいと思っていたので、ゲネのプジョルを見たところではちょっとシリアス過ぎるかな~と感じたのですが、6/1の公演ではさじ加減がよくなって、泣かされました。
ラスネールのバンジャマン・ペッシュのドロドロした悪者ぶりもよかったです。 ちょっとオネエ入ってましたかね。 キャロリーヌ・バンス (エルミーヌ夫人) も芸達者。 男好きですぐ火照っちゃうところやガランスにルメートルを寝取られて怒るところとか、振付も上手く作ってありましたが、表現力豊かで上手でした。 クリストフ・デュケンヌは、初演時にジョゼから是非やってほしいと言われたというだけあって、伯爵という地位にある役柄を重みと説得力をもって体現。 最後、ガランスとバチストの別れのシーンの後ろ、カーテンの向こうでラスネールに殺害されるんですが、そこがよくわからなかったのが残念です。 しかし、ガランスへの愛が届かず、目の前でバチストと一緒に去られ、挙句に殺されてしまうって、なんて可哀想な役。。。
バレリーナを踊ったシャルリーヌ・ジザンダネは絶好調でしたね。 テクニックを見せるだけのシーンで、フランス・バレエの粋を集めたような振付を余裕をもって完璧に踊っていました。 ここの 「ロベール・マケール」 では、ほかにもオーバーヌ・フィルベール、フロリモン・ロリユーらが目立っていました。 本番前のリハーサル風景からはじまるのですが、練習着姿のダンサーたちにジョゼ・マルティネスが教師として稽古をつけていて、舞台のいたるところでダンサーたちが思い思いに自習したり本番前のウォーミングアップをしているのをそのまま見せてくれています。 それで、いつの間にか本番の舞台が始まっているという演出には興味がくすぐられて堪りません。 練習着のダンサーでも何人か目を引くダンサーがいて、特に三人の男の子のなかの黒髪の一人、アレグロを真ん中で踊ってたあのダンサーは誰かわかる方がいらしたら教えてください。
劇中劇の 「オテロ」 は、ゲネ同様、東京文化会館ロビーのクローク側に降りる階段で上演されました。 第1幕が終了すると、客席上階からビラがまかれ (新聞小僧のエキストラが担当)、係員の方々の口頭での案内もありました。 階段を挟んでホールと反対側のスロープの区域も 『天上桟敷・・・』 の観客のために解放されていましたので、そちらに回って見ている人もたくさんいましたよ。 人が集まる前にデズデモーナは階段の一番上の手すりにもたれてスタンバイ。 黒子くんたちがパフォーマンスをしながら観客を誘導したり整理したりしてました。 ゲネではライトも当ててたんですが、昼間の公演だったからか、それはなかったですね。 生のバイオリンで 「オテロ」 が始まり、オテロは観客の間から登場。 パフォーマンスは左右の手すりだけでなく、階段下のテーブルやクロークの受付台も利用してのものでした。 最後はクローク受付台に沿って黒子さんたちが花道を作り、そこを通って退場。 目の前で、しかも同じ高さで見ると、興奮しますよね~。 クロークの内側ではジョゼが見守っていました。 デズデモーナも美しかったです。 それにあの衣装は本当に素敵。
さて、肝心の主役達にも触れなければ。 シァラヴォラのグラマラスな美しさは役のイメージを体現するのにピッタリで、気が赴くままの情熱的な女性でした。 ざっくばらんなところもあるのは、シァラヴォラ自身の個性でしょうか。 彼女にとってバチストは、心の奥の何かに触れてくる人。 愛情を与えたくなる対象ではあるけれど、一緒にいることはできないことはわかっていて、最後にはそれがはっきりして、去っていくと感じました。 ルメートルは一緒にいて楽しい遊び相手、モントレー伯爵は助けてくれて、生活も与えてくれて、いい人だとは思ってるけど、どうしても心を動かされない。 今回、別のキャストを見る機会がなかったので、シァラヴォラのガランスをそのまま受け止めたといったところです。
マチュー・ガニオのバチストも然り。 比較できないので、そのまま受け止めてます。 とはいえ、マチューの場合は、表情だけでなく、身体の動きによる表現力が増したように感じました。
ジョゼ・マルティネスの 『天井桟敷の人々』、全体を通して感じたことは、パリ・オペラ座バレエ学校で教育されていることを全部集めたような作品だということ。 クラシックテクニックの部分は、バッチュや細かい足の動きが多用されていて、エレガンスとエスプリに満ちたあくまでもフレンチスタイル。 役柄とシーンによってはコンテンポラリーもあり、パントマイムと演劇の要素も強いです。 題材がそうだからでもありますけど、群集の隅々まで個別の役があり、全く違う振付が施されていて、それら全て、パリ・オペラ座のバレエを知り尽くしたジョゼ・マルティネスだから出来た事と思いました。 だから、どのダンサーも非常に居心地良さそうで、魅力的だったのだと納得しています。 「ロベール・マケール」 の群舞についても、「揃ってない」 という声を耳にしてますが、確かジョゼが 「揃えるよりも呼吸を合わせるということに重点を置いた」 と言っていた記憶があります。 白鳥やジゼルではないし、このストーリーの中に入っているものとして、このくらいでちょうどいいように思いました。 観客を巻き込むような演出も楽しくて、舞台展開にはたくさんの工夫がありました。 何よりも、ジョゼがこのために来日してくれたのが嬉しいですね。 ルテステュの衣裳も素敵。 パリ・オペラ座はやっぱりいい!と再確認した公演でした。
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summerluna
Inscrit le: 05 Jan 2012 Messages: 70
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futaba
Inscrit le: 16 Aoû 2009 Messages: 94 Localisation: Japon
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Posté le: Mar Juin 04, 2013 10:36 am Sujet du message: |
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mizukoさん、Thesさん、summerlunaさん、感想楽しく読ませていただきました!
6月1日夜公演を中心にリポートします~。
2013年6月1日(土) 18:00開演
<主要キャスト>
ガランス: アニエス・ルテステュ
バチスト: ステファン・ビュリオン
フレデリック・ルメートル: カール・パケット
ラスネール: オドリック・ベザール
ナタリー: メラニー・ユレル
エルミーヌ夫人: Ghyslaine Reichert
モントレー伯爵: ヤン・サイズ
バレリーナ: オレリア・ベレ
デズデモーナ: シャルロット・ランソン
Thesさん、オドリック・ベザール(ブザール?)はバンジャマン・ペッシュの二番煎じに甘んじることなく、自分の長所を生かしたラスネールを創っていましたよ。
大柄な伊達男。結婚詐欺師かマフィアのぼんぼんか。自分に自信がある分、ガランスが離れていったり、伯爵に追放されちゃうと無性に腹が立つ。
懐中時計を盗むシーンでは長い脚のダイナミックな動きが美しく、舞踏会では伯爵を堂々と威嚇。
一方、相手をさげすむ表情や、ナイフをひけらかす仕草は最小限に留め、ストイックなムードも。
華やかなイザベル×マチュー組にはスパイスの効いたバンジャマンが、アカデミックなアニエス×ステファン組には伊達者のオドリックが合うように思います。
アニエスは黒鳥のときのような強さ、妖艶さで来るのかと思っていたら、そこはかとない悲しみを纏った女性でした。
バチストとの最後のパ・ド・ドゥは、ナタリーに暴かれるまでもなく、すでに死を意識して踊っているのかと思われました。切実でした。
アニエスのこのような役作りも、Thesさんのおっしゃる「椿姫」の連想に通じたのではないでしょうか。私も何箇所か「あ!」と思いましたよ。
ところで、ガランスの最初の衣装、イザベルが着ていると、少しハイ・ウエスト気味に感じましたが、アニエスが着るとジャスト・ウエストで、みぞおちの辺りのおさまりが良く、大変美しかったです。
ステファンはマイムが上手いですね。演技も深い。
太った紳士を表すのに、ほっぺたを思いっきり膨らませ、苦しそうに息を止めているのが何とも可愛かったです。
ステファンにしろ、マチューにしろ、他の誰彼も、このバレエにかかわった人は総じて表現の幅が広がり、新しい魅力を身につけたように感じました。
えっと、mizukoさんやThesさんと重なることはスルーして、
カールに関して、どこまでがジョゼの振付だろうか?と思ったのは、「月に恋する男」の中で少女が縄跳びをするシーン。
カール、舞台袖で、少女と同じ目線に腰をかがめ、髪と服を整えてあげて「美人だよ」の仕草の後、優しく送り出し、少女が上手に縄跳びをすると拍手、戻ってくるとまた拍手して抱き上げる。これって、彼自身のアドリブも入ってるんじゃないかしらん?
あの子役さんに感想をお聞きしたいな。
あ、子役さんで思い出しました!
‘幸せなバチストとナタリー’が愛息子をこちょこちょくすぐるシーン。
1日夜公演では、くすぐられた男の子がバチストに何やら耳打ちし、二人してナタリーをくすぐり返しちゃうんですね~。
本当に幸せそうなシーン、メラニー・ユレルの明るさ、気楽さが生きたシーンでした。
Ghyslaine Reichertのエルミーヌ夫人は、恋愛小説大好きの夢見がちな少女がおばさんになりました、といった感じ。
キャロリーヌ・バンスのほうが辛辣でエロティック。
どちらもそれぞれ面白かったです。
バレリーナ役、オレリア・ベレのダンスはまろやかで優雅。
カールは相手が誰でもサポートが上手いし、お~っ、バックでは絶好調のシャルリーヌ・ジザンダネとフロリモン・ロリユーが組んで踊っている!
舞踏会のオレリア・ベレの衣装ですが、黒と黒っぽい銀色を使ったドレスでした。
上半身は黒で、胸元からデコルテにかけてと、小さくてフェミニンなちょうちん袖はオーガンジー。スカートは黒い布の上に黒っぽい銀色の布をかぶせて、下の黒をチラチラ見せるといったもの。オレリアに良く似合っていました。オレリア仕様なのかな? グラマーなダンサー用なのかしらん?
この夜のカーテンコールは、summerlunaさんがリポートしてくださったとおり、エマニュエル・ホフへの花束贈呈があり、また、最終公演のために用意された金色の紙吹雪あり、余ったクラッカーは全部使っちゃえ~みたいなノリもあり、大変な盛り上がりでした。
最後にもう一度幕が上がったときは、出演者の打ち上げに観客も加えてもらえたようで胸がじ~んと! summerlunaさんの‘熱狂的’という表現がほんと、ぴったりのカーテンコールでした。
余波でプログラムは売り切れ。(買えなかった方は後日郵送していただけるようでしたが)
めでたし、めでたし。
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