Casse-noisette, Opéra Bastille [11 12 09 - 09 01 10]

[futaba]

そうだ !!
こちらのスレッドにも書いておかねば !!

すでにご存知の方も多いと思いますが、

2009年12月31日、『くるみ割り人形』の公演終了後,
ドロッセルマイヤー役のカール・パケットが、エトワールに任命されました！

おめでとうございま～す !!


どうぞ、≪Announcement: KARL PAQUETTE ETOILE ! ≫のスレッド (↓) をご覧ください。
　　　　 　　
　[本家]
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=4492&postdays=0&postorder=asc&start=30

　 [日本語バージョン]
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=4495

[mizuko]

ResMusicaのレビューへのリンクです。　お知らせしていなかったので、一応。
> Où en est-on avec le « style » Noureev ? (par Alain Attyasse (18/12/2009))

[mizuko]

「TV and Radio」のスレッドに入れてあるのですが、TF1による18分ものルポ映像です。　もしまだご覧になってない方は、必見ですので是非どうぞ！
http://videos.tf1.fr/sept-a-huit/au-coeur-de-l-opera-de-paris-5618354.html


さて、約1ヶ月に渡った公演もいよいよ本日の昼夜をもって終了です。　昨夜はついにオシポワ／エイマン組も登場し、本家はオシポワ大絶賛ムード。　マチアスについてもグランパドドゥのヴァリエーションなどは素晴らしかったようです。　技術的にはポロポロと失敗があったようですが（まぁ、詳しくは書きません。気になる方は本家へどうぞ ）、全体的にはポジティブな印象を残した公演だったようですね。　今日の2回目はどうでしょうか。

ほかのキャストについてですが、ミリアム・ウルド＝ブラームとエマニュエル・ティボー組も今日の昼公演を踊りますね。　既に2回の公演を終えていて、本家に寄せられているレビューではティボーへの称賛の声をいくつか目にしました。　12月末の公演でのアレッシオ・カルボネのドロッセルマイヤーもよかったという書き込みがありますね。　メラニー・ユレルのクララも素晴らしかったようです。　あとは、エヴ・グランツタインのアラブが独特だったとか。　コールドバレエは、1月に入って踊りがややルーティーン化してきているようですが、まぁ、これだけ公演数があればなぁ・・・。


ところで、ソフィアさんからの豆知識ひとつ。　このヌレエフ版の『くるみ割り人形』は、パリ・オペラ座での初演は1985年です。　その前は、1982年のロゼラ・ハイタワー振付のものが上演されていたそうです。　また、1993年（12月）の1シーズンだけジョン・ノイマイヤーの『くるみ割り人形』が上演されたこともあったそうです。　プラテルとP. デュポン主演のものがオペラ座のポストカードになっていましたよね。

それとですね、掘り出したのですが、12/17-23にイタリア・パレルモのテアトロ・マッシモでの『眠れる森の美女』にドロテ・ジルベールとアレッシオ・カルボネが客演している映像が、YTの劇場の公式チャンネルに投稿されています。　sophiaさんが見つけてくれました。
http://www.youtube.com/watch?v=OQmKuWtKZls
http://www.youtube.com/watch?v=V0K9DOP2ZH4

ドロテはほんとに踊ってきたんですね～。　眠りをそれも6公演！　そのうえパリに戻ってすぐの12/25にクララも踊ってるんですよ。　鉄人だわ。

[mizuko]

[本家より]

昨夜の『くるみ割り人形』最終公演ですが、オシポワの相手役を務めたのは、マチアス・エマンではなく、アレッシオ・カルボネだったそうです。　急な代役にもかかわらず、オシポワ×カルボネという組み合わせは、とてもよかったみたいですね。　え～、しかし、リフトではかなり危険なシーンがあったようで・・・。　本家では、相変わらずオシポワ大絶賛が続いています。　クララでも持ち前のエネルギッシュな踊りを展開したようで、必ずといっていいほど「tornade」と表現されてますが（彼女のジャンプ力と舞台上でのエネルギーに驚愕した経験をお持ちの方は理解しやすいですよね。）、込み入った振付に慣れていない（はず）のボリショイのダンサーに、あのヌレエフ版のクララが踊りこなせるのか？という懸念も吹き飛ばすほどの出来だった模様。　個人の好き嫌いはあるとは思いますが、ダンサーとしてのcapabilityという点では、計り知れないものがあると言うことなのでしょう。　私も昨夏の世界バレエフェスでオシポワの『海賊』を見て、「けっこうしっかり踊れるのねー」という（好）印象を持ったので（その前のボリショイ×マリインスキーでの『パリの炎』は×でしたけど）、そこから想像してみたいと思います。

アレッシオのドロッセルマイヤー／王子も好評を博しています。　彼はこの公演ではもともとはフリッツ役に入っていたのですが、ドロッセルマイヤー／王子に動いたので、フリッツはマロリー・ゴディオンが踊ったそうです。　エヴ・グランツタインのアラブもよかったみたいですね。

それと、お祖父さん役を好演していたファビアン・ロックが、この公演でアデューとなったようです。　彼がレヴェランスをする間、舞台には最後のシーンでも使われる雪が降り続いていたとか。　こういった "役者" と呼べるダンサーが舞台から退いていしまうのはとても残念ですが、これからの人生でのご活躍をお祈りしたいと思います。　（ゲストの可能性はあるのかな？）

[Bera]

こんにちは。12月30日の公演だけですが、観てきましたので、ちょこっと感想を書かせていただきますね。

Clara:メラニー＝ユレル
Drosselmeyer/Le Prince:アレッシオ＝カルボネ

Luise: ジェラルディン＝ヴィアール
Fritz:グレゴリー＝ガイヤール

Deux flocons: ミュリエル＝ズュスペルギ、シャルリーヌ＝ジゼンダネ
Danse arabe: リュドミラ＝パリエロ、ジョシュア＝オファルト
Danse chinoise:
セバスティアン＝ベルトー、グレゴリー＝ドミニアク、アクセル＝イボ
Pastorale: クリステル＝グラニエ、シャルリーヌ＝ジゼンダネ、アドリアン＝ボデ

当日は客席にフランスのみならず、日本からいらした家族連れも見られ、いかにも「くるみ～」公演、という雰囲気に満ちあふれていました。

序曲はちょっとゆっくり目かな？というテンポで始まりました。

メラニーは大人びた雰囲気があるダンサーというイメージが自分にはあったので、クララにはどうかな、と思っていたのですが、第1幕2場の登場シーンからなかなかの演技力でバレエ学校の生徒の中に溶け込んでいました。たくさんの招待客の中で周りになじめず、肘掛け椅子の上で眠ってしまう女の子、っていう雰囲気もばっちり出せていました。

アレッシオはドロッセルマイヤーとして登場した時から、この人、ただのおじさんじゃないぞ、っていう雰囲気。海賊眼帯（っていうのでしょうか？）していても、海賊キャプテン帽かぶっていても、ノーブルな微笑みをたたえていて、マジックをやっても、下手な芸を披露する宴会必需品のおじさんっていう雰囲気ではない。プリンスオーラーがにじみ出ているのです。

私がなんだかこの舞台すごいぞ、と思い始めたのは「雪の王国」のクララと王子のアダージョからです。アレッシオ演じる王子がクララを操り、夢の世界に誘う、というのが音楽と相俟ってバスティーユにいる観客も夢の国に連れて行かれるような…。終わった時には、さっと鳥肌が立ちました。

メラニーに対し、今まで地味なダンサーだな、と自分では思っていたのですが、驚いたのはヌレエフ版特有のパや動きをちゃんとこなしているということでした。
例えば、ヌレエフ版の『ロミオとジュリエット』によく見られる、男女ダンサーが身体を上方後ろに引き延ばす動き（何というのでしょう、これ？）とか、これはアレッシオの力量によるものでもありますが、男女がユニゾン（同じパ）で動いていくのもぴったり合っていて、この男女の親和性が何とも言えない幸福感を与えるのです。

グラン・パ・ド・ドゥでもメラニーとアレッシオの動きはぴったり合っていて、特に最後のプリンスがクララを左脚に載せてポーズを決めるところも、音楽の余韻が消えるまで
動かず、ちゃんとキープしていました（すごい拍手とブラボーが贈られていました）。
その後のクララとプリンスのヴァリアシオンなのですが、音楽がいずれもかなりゆっくりでした。ただでさえ超絶技巧のヌレエフ版のパをこなし、音楽に合わせるなんてダンサーにとって拷問です…。でも、メラニーもアレッシオも丁寧に一つ一つ踊っていて、とても好感を持ちました。

ソリストではまずDeux floconsの一人とパストラルのシャルリーヌ、私はこの人を見ると、いつもロイヤルのレスリー＝コリアと都ちゃんを思い出してしまうのですが 、マチューとのコッペリアの頃より身体がきゅっと絞られて、大人の雰囲気。踊りもとっても良く、彼女をスーパーバレエレッスンで抜擢したルグリの慧眼を改めて思いました。

Dande arabeはキャスト表を見ないで女性はエヴ＝グランツタインだと思いこみ、DVD「椿姫」のオランピアは妖艶すぎてちょっとなー、でもこのアラブの踊りや「三角帽子」の粉屋の妻はそれがプラスに出ているな、と思ったらキャスト表で確認したところ、11月のコンクールでのプルミエ昇進ペアだったのですね。粘っこさが出ていて良かったです。Danse chinoiseの3人も回転が合っていて気持ち良かった。

そしてなにより雪片の踊りや花のワルツでのコール・ドの活躍！こんなにコール・ドが合ったパリオペは久しぶりじゃないかな、やはりコール・ドはバレエの主役です。

アンコールではブラボーが飛び交い、拍手もパンパンパン！と観客一斉のものが贈られました。

ただ、第1幕第2場のシュタールバウム家のサロンの所では、付属学校の生徒が出演していてその関係者なのか、上演中にもかかわらずフラッシュがたかれて、ダンサーの皆さんは踊りづらかったと思います。

[mizuko]

おぉ、Beraさん、感想をありがとうございます 　良い公演をご覧になられたようですね～。
メラニーは踊り手としてすごいですよね。　ヌレエフ特有の振付をしっかり踊れているというのは想像に難くないです。


では、私も、さらに時間が巻き戻りますが、12月25日と26日の公演を観ましたので、感想を手短に。

まずは、ヌレエフ版の『くるみ割り人形』が、こんなに楽しいとは思っていませんでした！　確かに夢いっぱいってことはないですが、それは単に子供じみていないというだけで、ねずみとおもちゃの人形たちの戦闘場面なんて、とにかく楽しい。　2幕の各国の踊りもどこか変で笑えます。　豪華な衣装とセットを眺めるのも楽しいし、出演者が踊る、踊る。　振付の難しさばかりが気になるかと思いきや、それ以外の部分が占める割合のほうが圧倒的に多いので、心配ご無用。　もし機会があったら是非！とお勧めしたくなるほどです～。


2009年12月25日　（ドロテ・ジルベール／マチュー・ガニオ）

この日の公演はすごく良かった！　ドロテ・ジルベールのクララは評判どおり素晴らしく、快活なクララでしたが、何より技術的にほぼ完璧。　パレルモで『眠り・・・』の全幕を1週間に6公演も踊ってきたばかりとは思えませんでした。　マチュー・ガニオは、ドロッセルマイヤーよりやっぱり王子のほうで本領を発揮。　彼の美点である細かいバッチュからはキラキラと光がこぼれ、ジャンプもふわりと舞い上がる。　あのなんとも言えない魅力を放つ脚の動きとジャンプの質は、天性のものですね。　纏う空気も王子そのもので、雪の場面の前後にあるパドドゥは絶品☆　グランパドドゥのvaもよかったです。　本家のほうではこの二人は合わないのでは？と書かれていましたが、それはあまり感じなかったですねぇ。

ほかのキャストでは、フリッツを踊ったアクセル・イボが切れの良い動きで好演していました。　クララのお祖父さん役は昨日のくるみ最終日でアデューとなったファビアン・ロック。　1幕の招待客が全員で踊るダンス最後にジャンプが止まらなくなるところでは、お父さんに抱えられた状態でもアントルシャ・シス（もどき）をうっていて、観客の大爆笑をさらってました～。　お祖母さん役で出演していたセリーヌ・タロンは、上品で優しそうで朗らか。　身体がずっと小刻みに震えていて（震わせていて）、動き方とかも全部がすごく上手で感心！　アラブは、リュドミラ・パリエロとカール・パケット。　カールのアラブはアブデラクマンみたいで、いいですね～。

ヌレエフ版では、スペインの踊りのリードをフリッツとルイーザが、ロシアの踊りのリードをクララのお父さんとお母さんが踊ります。　お祖父さんとお祖母さんもアラブに出演しているのです。　

花のワルツはコールドバレエが主役ですが、盛りだくさんの振付で、見てるだけでお腹がいっぱいになります。　それと雪。　これを踊っているというだけでも素晴らしい。　雪のソリストはミリアム・ウルド＝ブラームとリュドミラ・パリエロでした。　パリエロが綺麗でしたし技術的にも見事でした。

それから、バレエ学校の生徒さんたちの好演には、思わず顔がほころびました～。



2009年12月26日　（マチルド・フルステ／カール・パケット）

わりと内気でおとなしい性格のクララを踊ったマチルド・フルステは、技術的には完璧と思いましたが、彼女の踊りのアクセントのつけ方というか、音のとり方が、私の好みには合わず、ちょっとしっくりこなかったです。　この日ドロッセルマイヤー／王子を踊ったのは、この5日後にエトワール任命となったカール・パケット。　この前の23日の公演では、フルステ共々とても良かったらしく、本家でも大絶賛を浴びていましたが、ん～、そこまでの出来とは思えなかったのです。。。　フルステも、ですけど。　若干の疲れが見て取れたのは確かなのですが。　え～、しかし、王子よりもドロッセルマイヤーのほうがいいだろうという私の予想に反して、王子のほうが輝きがありました。　パートナーへの気遣いはピカイチですので、彼の王子も包容力の王子。　踊り自体は申し分なし。　もうちょっと跳べるといいけれど。　"エトワール"というタイトルが彼に何をもたらすか、期待したいと思います。

アクセル・イボはこの日のフリッツも良かったです。　クララの母は、アメリ・ラムルー。　とにかく美しくて素敵なお母さんでした。　セリーヌ・タロン（お祖母さん）の上手さにこの日も感心。　アリス・ルナヴァンがスペインに出演していて、とても楽しそうに踊っていて目を引きました。

それから、やはりこの日も好演していたバレエ学校の生徒さんたち、よく踊っていた雪と花のワルツの皆さんたちに拍手を贈りたいと思いま～す

[mizuko]

Beraさんがご覧になったメラニー×アレッシオのように、パドドゥを踊る二人の間にハーモニーが感じられると、とても幸せな気分になりますよね。　改めて思い返してみると、ドロテ×マチューは"ハーモニー"とまでは達してなかったかも。　フルステ×カールは、カールが合わせようとしているのにフルステが一人で行ってしまう～ってかんじでした。　別の日では、メラニー×デュケンヌのペアにもハーモニーがあってすごくよかったとの本家への書き込みをいくつか目にしたように思います。

[Bera]

mizukoさん、早速のレス、ありがとうございます（ほとんどチャット状態 ）

mizukoさんはドロテ&マチュー、マチルド&カール組をご覧になったのですね。
マチューはmizukoさんが事前にお知らせくださったのからすると、不調、降板なのかな？と心配していたのですが、無事ご覧になれ、プリンスそのものだったのですね！

実はくるみはどのヴァージョンも苦手で、あえてチケットを買って観よう、とはなかなか思えない演目でして（お好きな方にはごめんなさい…汗）、今度もチケット販売開始からかなり遅れて予約したのです、別に観なくてもいいや、と。

今回は急ぎ足の滞在でしたので、体調の調整もうまくいかず、キャストも期待していなかったので（ミリアムかドロテで観たかったのに…と思ってました）当日観に行かなくてもいいかな、なんてことまで考えていました。でも、やはり観てよかった。日本に向けて出発すれる前日にあんなに素敵な舞台に出会えて、幸せな気分でパリを後にすることができました。

確かmizukoさん、昨年の『ライモンダ』のレポで書いていらっしゃいましたよね、アンリエットではミリアムとメラニーとでは、メラニーの方に一日の長があると。実は私も彼女たちのアンリエットを観てやはりミリアムの方が…と思ったんです。でも、今回メラニーが主役を踊るのを観て、mizukoさんがおっしゃった意味がわかったように思います。
GPdD、きらきら輝いていましたが、ジョージアディスの豪華な衣装のせいだけではないですよね。

[mizuko]

私も12/25はバスティーユでキャスト表を受け取るまでは、マチューは本当に踊るだろうかと不安でした～。　しかも、開演前にアナウンスまで流れちゃって。　内容は「アラブがロンベールからパリエロに代わります」ってのだったんですけど。　しかし、予想していた以上の出来で、すっかりマチューのオーラに包み込まれてしまいましたよ。　ドロテがパレルモに行ってる間に休めたのが良かったんだろうと思います。

[mizuko]

Danza Balletに記事がありますね～。　スペイン語なんですけど、なーんと、オシポワ×エマンの写真がっ！

Ballet de la Ópera de París, ballet Cascanueces　(Isis Wirth, 2010/01/19)
http://www.danzaballet.com/modules.php?name=News&file=article&sid=3281